室内空気環境
その2 温湿度

 

快適な温湿度環境を創り出すには不可欠な高気密・高断熱

 また見てくれたんだね。ありがとう。タマチャン心配しちゃったよ。なぜって?だってさ、難しいんだもん。いやになっちゃうんじゃないかとおもってさ。本当にありがとう。でもさ、今回も試練の連続よ。タマチャン快適は好きだけど、勉強はちょっとね・・苦手なのよ。勉強好きのネコって聞いたことある?ないでしょ!。それなのにこんなにがんばるのは「ネコの恩返し−U」っていう物語を作ってもらうためなのよ。真剣よ。

 「快適な室内温度環境」ってのはさ、タマチャンとしては「暑くなく、寒くなく」という事だと思うんだ。「夏涼しく、冬暖かい」っていうけどさ、外との温度差はあまりないほうがいいと思うよ。あまり差があると出入りが多いとき体調悪くするしさ、電気料金の高い月は、どうもエサの質が今一の気がするから。それと次は、部屋同士の温度差がないこと、部屋の上と下の温度差もないほうがいいよね。タマチャンなんか高い所が好きだから、登るんだけど、暑くていられない時があるよ(夏も冬もだよ)。変でしょ。どうしたら温度差の無い家になるのかな?調べなくっちゃ。ミケネコホームズに負けてはいられないぞ。サバトラタマチャン出動だー・・・

 暖房の指針には、@  上下の温度差は3℃以内に収める。

             A        窓からのコールドドラフトを防ぐ。

             B        室間温度差は脳卒中を防ぐためにも5℃以内に収める。

って書いてあるけど、どうしたらいいのよ。普通の家ではこんな事できないよ。できるんなら指針なんかいらないはずだよね。できないからこうしろってって言うんでしょ。どうしたらできるのよ。もーっ 解かりません。ボスに聞こうーっと。 ボスーーー・・・

「理論的にはとても簡単なんだよ。可能な限りの断熱をして、隙間のない家をつくり、全空間冷暖房をすれば温度差の少ない家になるよ。もちろんサッシも断熱サッシでガラスはペアガラスにするんだよ。簡単だろ。でもね、本当にこういう家を作るのは技術的には結構大変なんだよ。国がね、省エネルギー基準なんていうのを決めたのはいいけど、タマチャンの住んでる所はW地区といってね、断熱の基準も中途半端、気密の基準ときたら無いのに等しくて、とても年間のエネルギー消費量を計算できる代物ではないのさ。隙間があるってことは、以前話したとおり空気の対流が起こると、隙間から外の空気が侵入して冷暖房した空気との温度差が出来てしまうんだね。温度差ができる・・より冷暖房を強くする・・・対流が激しくなる・・・隙間から外気がはいる・・・温度差はなくならない・・このまま冷暖房する・・・地球を暖める・・・お金がかかりすぎる・・・人のいる部屋だけにする・・・部屋間の温度差ができる・・・脳卒中の危険が増す だから健康住宅にするには隙間は絶対小さくなければならないのだよ。ちなみにうちでは、隙間相当面積 C値=1.0Cu/u 以下 (施工実績平均 0.5Cu/u)で気密試験を全棟して隙間の量を確認しているよ。隙間の量は現場の施工の良し悪しできまるからね。」

なんだそれでボスはしょっちゅう現場にいってるんだー。でもさ、隙間相当面積ってなんなのさ?対流もわかんないよ。

「隙間相当面積というのは、その家にある隙間の量(大きさ)を示す数値なんだけど、隙間の大きさは感じることの出来るものから、見えないとこにあるものまで様々な形や大きさなんだけど、解りやすくするために、一まとめにしたとするとこの大きさ相当ですよ、というふうに相当という言葉を入れているんだね。もう一つ総隙間相当面積というのがあって、これがその家の全部の隙間を合わせるとこの大きさですよ。ってことで、隙間相当面積というのは、 床面積1uあたり何Cuの隙間があるかを示す値で、ほかの建物と比較しやすいようにした数値だね。冷暖房の負荷を計算するときQ値(熱損失係数)だけで計算すると、隙間からの空気の移動量が計算に入らないので、実際に消費するエネルギーは違ってきちゃうんだ。そこで計算上無視できるところまで隙間を小さくしたいんだね。その数値が隙間相当面積 C値=1.0Cu/u 以下なんだよ。大学の先生が最近提唱している数値は0.7Cu/u で、これ以下であれば実際上隙間は無視できる。っていっているんだ。この隙間の量は換気を計画的に行ううえでも重要な数値で健康住宅には欠かせない性能なんだよ。しかも一軒一軒現場の施工で違うので、必ず気密試験をして、一軒一軒確かめることが大切なんだよ。」

解かったよ。ボスが現場にいっちゃってタマチャンと遊んでくれなくても我慢するよ。それで対流は? 

「対流というのは、熱の伝わり方の一つで、ほかに伝導と輻射というのがあって、熱はこのどれかの方法で伝わるんだよ

  (A) 伝導  固体(物体)の中を移動する伝わり方

  (B) 対流  液体や気体(空気)の中を移動するとき流体分子が暖められると上昇し上部の低い温度の分子が下降する        冷やされると逆の動きをする。

  (C) 輻射  気体中(真空中も)を固体から固体へと熱が電磁波として放射伝達するこという3つなんだ。 

快適な温熱環境をつくるのには、この3つの伝わり方をそれぞれに断つこと、つまり外気の温度が伝わるのを断って(断熱)外気温に影響されにくい室内空間を作り出すことが大事なことなんだ。そうすれば室温も一定な状態をつくれるし、気密がしっかりしていれば湿度のコントロールも可能になるんだ。高性能なエアコンで除湿運転しても、運転を止めるとすぐムッっとしてくるような隙間のたくさんある家では断熱をいくらやっても、効果は半減してしまうんだよ。」

 ふうーん、わかった。隙間が無いってことは、ネズミが入ってこないってことだよね。虫もゴキブリもこないってことだよね。それでか、なーんかつまんないような気がするけど、気にしないで寝てられるってことだからマーいいっか。つまり温湿度環境の良い家をつくるには、超高気密と超高断熱の工法が絶対必要だって言うことだよね。タマチャン気密は 隙間相当面積 C値=1.0Cu/u 以下(0.7以下目標)だって解かったけど断熱の目標ってあるの???あるとしたらいくつなの?ネー 教えてボス!・・・・・ボス!教えてよー。あれ!いないの? また現場? 逃げられたーー。ってことは、タマチャンの調査も今回はこれでおしまい。断熱の目標値は? は次回でーす。またネ。バイバイ。