27/7/02  CO2排出量2000年度最高に

2002年7月20日の新聞に、2000年度の二酸化炭素の国内排出量が、過去最高の12億3700万トン(前年比0.4%増)に達したとの発表があった。

メタンやフロンなどを含めた温暖化ガスの総排出量は、13億3200万トンになり、京都議定書が基準とする1990年にくらべ、8%上回った。日本は、2008-2012年の温暖化ガス排出を1990年比で6%削減しなければならず、実質14%の削減を求められることになる。

工場などからの排出量は、99年比で0.2%減少しているのに、家庭から排出されるCO2の量が、99年比で4.1%増えたことが主な原因ということである。

産業界はわずかづつだが、着実に省エネルギー化を進めている。また、海外との排出量取引とか、海外植林によるCO2固定分を国内の排出削減量にあてるとか、色々な方法を考えているようではある。1999年から最終エネルギー消費の推移と見通しが改正された。それによると、エネルギー消費は横ばい、CO2排出量は少しずつ減らして、2010年には1990年のレベルまで減少させる目標設定をしている。しかしながら、エネルギー消費量、CO2排出量ともに設定目標をはるかにオーバーしているのが現実である。詳細は http://www.eccj.or.jp/result/index.html    

幸か不幸か日本の家庭におけるエネルギー消費量は、先進諸外国と比較すると格段に少ない。これは、冷暖房の質の差が大きいと思われる。外国では建物全体を文字通り冷暖房しているのに対して、日本では、全室冷暖房はほんの一部で、人のいる部屋のみの採暖スタイルが大部分である。この大部分の家が全体冷暖房へと変化していくのは自然の成り行きで、エネルギー消費の状況は確実に増えていく。政府の見通しでも、唯一、民生部門については1990年時点よりも2010年の時点で20%増の目標を設定しているが、はたして大丈夫であろうか。住宅の省エネルギー政策も基準が暖房に偏っているうえ、これを良いことに、W地区省エネルギー基準クリアーと称して、中途半端な外断熱工法が注目を浴びたりしている現状で、この温暖化で連日熱帯夜や、35℃近い日中温度の状況で、エアコンの設置・使用が増加しても、目標が達成されると考えているのだろうか?

エアコンの機器メーカーは、毎年省エネNo1と称して新しい製品を発売している。実際エネルギー効率は着実に改善されている。その上こういった器具は、将来取替えが可能である。それに引き換え、最もエネルギー効率に影響を与える建物の断熱・気密の性能に皆さんが真剣に考えているかどうかは、はなはだ疑問である。これから建てる住宅は、チョットの工夫で50年以上の耐久性のある建物にすることができるが、一度建てた建物の断熱・気密の性能を向上させるのは、中々難しいことである。確かに高性能な建物にするにはコストが多少かかるが、この分に掛けたコストは、ライフサイクルコストとして考えれば、元は取れる。少ないランニングコストで快適にくらす。結果的に日本を守り、地球を守ることに貢献する。こんな家づくりを真剣に考えてみませんか。

 
     

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